ウォームアップとは 、主運動を行う前の準備運動のことで、日常生活レベルから運動するレベルまで 身体の状態を引き上げることを目的 とします。ウォームアップの効果は「 運動による怪我の防止や、ベストパフォーマンスを発揮する為の身体・心の準備」です。
ウォームアップを行うことで、 体温・心拍数・呼吸数が上昇し 、全身に酸素や栄養を送り出す準備が整います。身体が温まることで関節の動きや筋肉の柔軟性を引き出し 、主運動の動きを滑らかにする効果が生まれ 、ケガのリスクも低下させることができます。
ケガのリスクを低下させる要因として、身体の柔軟性が向上するためだけでなく、 準備運動を行なうことで神経の伝達が促され 、反応速度(反射速度)が活性化されることも重要です。
また、スポーツの試合前など 強い緊張を感じている 場合に は、 ウォームアップ 程度の 運動を行う ことで、緊張 により 心拍数が向上している のではなく 、 身体を動かしたことで 心拍数が
上がっているという錯覚に近い感覚を入れることで、 心拍数の 収まり と共に 「 緊張を和らげる 」 といった テクニックを スポーツ 現場では 行うこともあります。逆に試合前 に 落ちつきす
ぎている場合にも有効で 、 多少 身 体や気持ちの興奮度合をあげたい といった際にもウォームアップ程度の運動 を入れることによって 身体だけでなく心(メンタル)の準備にもなります。
■ウォームアップの種類
・能動的W-UP :エクササイズにより身体を温める(ジョギングや エアロバイクなど)
・受動的W-UP :身体を外から温める(例:運動前に暖かいシャワーを浴びるなど)
受動的ウォーミングアップには損傷部位を動かさずに体温を上げることができるメリットがあります 。日常的感覚では、ウォームアップはスポーツをする前に行われる活動であり、筋肉を温める事が目的です 。筋肉は冷えている時は粘性が高くスムーズに働いてくれない ので 、 筋温を上げ粘性を低下させることが一つの目的とな ります 。
■代表的な準備運動
ウォームアップは極々軽い運動に相当し 、スピードは重要ではなく、 わずかに息切れがすることもあるという程度のペースで、 ウォーキングやジョギング、または その他の方法で血流や循環、心拍数 を増加させれば 、準備が整ったということにな ります 。
ウォームアップの程度は、その人のレベルや年齢によって異なり、最大心拍数220-年齢に対して 40~50 %相当の運動を外気温が何度であれ最低でも15分20分程度のウォームアップを行った後で運動を始めていくと比較的安全に 行えると考えられています 。
ウォームアップの方法は「スポーツジムでの筋力トレーニング 」「スポーツ競技に取り組む前の準備運動 」など手段は様々ですが、ウォームアップを行わずに主運動となるベンチプレスを開始したり練習を始めてしまうと身体の組織にかかる負担は大きく 、怪我や頭痛などの体調不良に繋がるため、いきなり主運動を始めることはせずに、15 分程度のジョギングやエアロバイクなど、 身体の体温を内側からしっかりと温めてから開始するようにしましょう。