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減量中に脂質を削りすぎると起きること|ホルモンと最低ラインの目安をトレーナーが解説

減量中に脂質を削りすぎると起きること|ホルモンと最低ラインの目安をトレーナーが解説

GS Lab |

減量中、脂質を「とにかく削る」のが当たり前になっていませんか

減量中にカロリーを抑えようとすると、真っ先に脂質のカットを考える方は多いと思います。脂質は1gあたり9kcalと、たんぱく質や炭水化物の1gあたり4kcalに比べてカロリー密度が高いため、削れば手っ取り早く収支を改善できるように見えます。ただ、「削れば削るほど良い」という発想で進めてしまうと、カロリーだけでは説明できない問題が出てくることがあります。脂質の役割を整理した上で、どこまで落としていいのかを一緒に考えてみましょう。

「脂質を食べると太る」は正確ではありません

脂質イコール体脂肪の原因、というイメージを持っている方は少なくありません。しかし実際には、体脂肪として蓄積されるのは「消費カロリーを上回った余剰のカロリー」です。脂質そのものが悪いわけではなく、トータルの摂取カロリーが収支をオーバーすることが問題の本質です。炭水化物やたんぱく質であっても、摂りすぎれば体脂肪になります。脂質を必要以上に「敵」とみなして過剰にカットしてしまうと、身体が本来必要としている成分まで不足させてしまいます。

脂質が不足するとホルモンの材料が足りなくなります

脂質はエネルギー源としてだけでなく、テストステロンをはじめとするホルモンの合成材料としても欠かせない栄養素です。極端に削り込んだ状態が続くと、ホルモンの分泌バランスが乱れやすくなることがわかっています。実際に、脂質を総カロリーの12%程度まで制限した食事では筋量の減少が確認されているというデータもあります。筋肉を守りながら体脂肪を落としたいのであれば、脂質を削りすぎることはむしろ目的から遠ざかることになりかねません。テストステロンの維持という観点からも、脂質は総カロリーの20〜25%程度を確保することが推奨されています。

1日の最低ラインは40〜50gを目安にしてください

では具体的にどのくらい確保すればよいのかというと、目安として1日あたり40〜50g以上を確保することが大切です。体重や目的によって適切な量は変わりますが、これを下回る水準まで削ってしまうとホルモン産生への影響が出やすくなります。たとえば1日の総摂取量が2,000kcalであれば、脂質20〜25%で計算すると44〜56g程度が目安です。カロリーを抑えたいときは、脂質をここまで削る前に、まず炭水化物の量から調整していくのがバランスの取れたアプローチです。

削る前に確認しておきたいチェックリスト

  • 1日の脂質量を確認する
  • 40g以上確保できているか
  • 油の種類を見直す(オメガ3・6・飽和脂肪酸のバランス)
  • オメガ3(青魚・えごま油・くるみなど)を摂れているか
  • カロリーを下げる際は炭水化物から先に調整する

油の「量」だけでなく「種類」も意識してみてください

脂質の管理では、摂る量と同じくらい種類の選び方も重要です。青魚・えごま油・くるみなどに含まれるオメガ3脂肪酸は炎症を抑える働きが期待できるため、積極的に取り入れたい脂質です。一方、サラダ油やコーン油などオメガ6が多い油は現代の食事では過剰になりやすい傾向があります。また、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸はなるべく避けることが望ましいとされています。脂質の「量を守りながら質を上げる」という視点で食事を見直すと、体への負荷を抑えながら必要な成分を確保しやすくなります。

減量は削り方より設計の精度が結果を左右します

脂質を削ることは間違いではありません。ただ、削りすぎによるリスクを理解した上で、どこをどの順番でコントロールするかを整理することが大切です。カロリーを減らしたいときはまず炭水化物から調整し、脂質は1日40〜50gのラインを守る。この順序を意識するだけで、ホルモンへの影響を最小限に抑えながら減量を進めやすくなります。気合いで「とにかく食べない」より、設計をきちんと組む方が身体は応えてくれます。ぜひ今日の食事から、脂質の量と種類を一度確認してみてください。