フォームを直す前に、順番を確認してください
スクワットをするたびに重心がズレる、膝が内側に入る、毎回しっくりこない。そんな経験をお持ちの方は少なくありません。多くの方がまず「フォームを直そう」と考え、動画を撮ったり、膝の向きを意識したりします。ただ、GORILLA SQUADとして長くトレーニーを見てきた経験から言えることがあります。土台が整っていない状態でフォームだけを修正しようとしても、またすぐに元に戻ってしまうのです。遠回りに感じるかもしれませんが、まず確認すべきことがあります。
フォームより先に見るべき「土台」の話
膝の向きを直す、重心を意識する、動画で自分のフォームを確認する。これら自体は決して間違いではありません。ただ、土台となる身体の可動域や安定性が崩れたままでは、どれだけ上から丁寧にフォームを整えても、負荷がかかれば崩れていきます。フォームは結果として現れるものであり、その前提となる「動ける身体かどうか」を先に見ていく必要があります。今日はその土台を構成する2つの見落としをお伝えします。
見落とし① 足首の硬さが全体を崩す
しゃがんだときにかかとが浮く、腰が丸まる、膝が内側に入る。これらの崩れの多くは、実は足首の背屈制限が原因です。足首が詰まっていると、身体はしゃがもうとするときに別の関節で補おうとします。その結果、腰が丸まったり、膝が内に入ったりという連鎖が起きてしまいます。足首はスクワットの最も末端にある関節ですが、ここが詰まると全てが崩れていきます。まず「足首は柔らかく動くか」「かかとは浮いていないか」を素直に確認してみてください。
見落とし② 股関節の可動域がスクワットを決める
感覚・キューイングの観点から言うと、スクワットは「膝を曲げる」種目ではなく「股関節を折りたたむ」種目です。「座る椅子が後ろにある感覚」でお尻を後ろに引きながら落とせているかどうか、ここがひとつの基準になります。膝が先に前に出てしまう方は、股関節が詰まっているサインかもしれません。股関節がうまく折りたためないと、膝関節への負担が増え、重量を追うほどリスクも高まります。スクワットは本質的に股関節の種目です。ここの可動域を確保することが、安定したフォームへの近道になります。
自分の土台を確認するチェックリスト
- 足首は柔らかく動くか
- かかとは浮いていないか
- 股関節を折りたためるか
- 腹圧を高めて固定できるか
- 膝がつま先と揃うか
フォームの修正は、土台を整えてから
このチェックリストを見て、「できていないものがある」と気づいた方は、まずそこから取り組んでみてください。足首の可動域改善、股関節のモビリティワーク、腹圧の使い方。これらを地道に整えていくことで、今まで「フォームを直しても戻ってしまっていた」現象が変わってきます。重量を追うのはその後で十分です。土台が整った状態でのスクワットは、感覚がまるで違います。焦らず、順番を大切にしていきましょう。